知的財産権を法律で保護するための手続きを行う弁理士

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弁理士とは、特許、商標、意匠、実用新案など、知的財産に関するプロフェッショナルです。

発明者の権利を守るための仕事

新しい技術は日々生まれていますが、法律で保護しないと、誰かに簡単に真似されてしまいます。人が時間とお金をかけて開発した技術でも、それを真似するのは簡単です。真似した技術を使えば、より安い製品を作ることも可能です。

そうなると、最初にその技術を開発した人や企業にとっては大きな損失です。これを防ぐために、発明者の利益を法律によって守るために法律手続きを行うのが弁理士の仕事です。

特許出願の手続きを行う

発明した技術を他人が勝手に真似できないようにするには、特許を取得する必要があります。しかし、特許出願の手続きはとても複雑で専門知識が必要なため、一般の人や企業にとって大きな負担です。そこで登場するのが弁理士です。複雑な特許出願の手続きを発明者の代わりに行い、その権利を法律で保護された状態にすることを目指します。

工夫を要する出願書類の作成

特許庁に申請する出願書類には、発明の内容を説明した図面や明細書のほか、どんな発明についての権利を求めるのかを記す特許請求の範囲という文書を添付します。ただ、日本では年間約30万件もの特許が出願されているため、似たような発明が過去にすでに登録されていることも考えられます。

そこで、弁理士は特許庁のデータベースを調査して、特許を取得できる見込みがあるかどうかを考えます。見込みがある場合、発明者により多くの利益をもたらせるように、表現を工夫して出願書類を作成するのです。

たとえば、六角形の鉛筆を誰かが発明したとします。この場合、六角形の鉛筆で権利を取得すると、四角形や五角形の鉛筆は誰でも作れることになります。

そこで、権利範囲を広げるために、多角形の鉛筆で権利を取得しようとするとどうでしょうか。こうすれば、確かに発明者により多くの利益をもたらせると考えられるでしょう。しかし、すでに三角形の鉛筆が過去に発明されていたら、そもそも特許を取得できません。

また、多角形だと何十角形でもよいことになるため、実質的に一般的な丸い鉛筆も含んでしまいます。昔からある鉛筆と同じになってしまっては、やはり特許を取得できなくなるのです。

このような制約があるなかで、なるべく発明者に多くの利益をもたらせるように広く権利を取ろうと工夫するのが弁理士の仕事です。法律などの専門知識はもちろん、過去の発明から最先端テクノロジーまで、さまざまな技術に精通することが求められます。

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