弁理士と弁護士の関連性と具体的な業務における違い

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弁理士と関連する仕事に弁護士があります。どちらも難関の国家資格で、名前もよく似ていますが、それぞれが果たす役割と仕事内容は同じではありません。

知的財産を専門とする弁理士

弁理士は、新しい技術の発明やデザインなど知的財産を専門とするスペシャリストです。時間とお金をかけて開発した知的財産を勝手に他人に使われないようにするには、権利として法律によって保護してもらう必要があります。その方法が特許庁への出願であり、その手続きを代わりに行うのが税理士です。

紛争解決に活躍する弁護士

弁護士は、法律の専門家として社会生活で起こるさまざまな事件や紛争を適切に対処し、解決するための方法をアドバイスする存在です。法廷活動や紛争予防活動なども行います。

弁理士も名乗れる弁護士

弁護士法第3条第2項によると、弁護士は弁理士と税理士の事務も可能だとして規定されています。このように、弁護士には、法律に関するあらゆる業務を独占的に行える権利が認められているのです。そのため、弁護士は実務修習を修了すれば、試験を受けずに弁理士と名乗れるようになります。

また、訴訟に関しても弁護士の独占業務ですが、訴訟では知的財産権が問題になることも多く、また、司法試験にも知的財産法が選択科目として用意されています。そのため、知的財産に関して専門的な知識を持つ弁護士も多数いるというわけです。

弁護士の方が偉いというわけではない

こうしてみると、弁護士の方が立場が上のように思えますが、実際の業務においてはかなり事情が異なってきます。なぜなら、知的財産の新規性や創作性を判断するには、過去にある技術との違いを明確に判別する必要があるため、かなりの理系知識が要求されるからです。

弁護士の大半は法学部の出身者ですから、最先端技術に関する申請書類を作成するのが苦手な人もたくさんいます。その点、理系出身者が8割を占める弁理士は、専門的な技術についても理解が深いため、いち早く新しい技術を権利化するために必要とされるのです。

訴訟にも携われるようになった弁理士

なお、訴訟は弁護士の独占業務であり、これまでは弁理士が訴訟を行うことは認められていませんでした。しかし、2002年に弁理士法が改正され、一部の民事訴訟では、弁護士と共同で代理人として訴訟できるようになっています。

ダブルライセンスなら活躍の場が広がる

弁理士と弁護士のダブルライセンスで活躍している人もいます。特許権を巡っては、訴訟にまで発展するケースも多いため、知的財産と訴訟問題の両方を得意とする弁理士兼弁護士だと、特許の出願からいざという時の紛争解決まで活躍の場が広がります。

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